突然ですが、皆さんは競馬新聞を読んだことはありますか?ネット社会の今、競馬新聞を読んだことはないという方も多いのではないでしょうか。そうした方へ向けて、今回は競馬新聞の見方を少しでも分かりやすく紹介していこうと思います。
そもそも競馬新聞とは?
競馬新聞は、競馬に関する情報を掲載した新聞です。スポーツ紙と専門紙に分けられ、安いのはスポーツ紙、情報量が多いのは専門紙と考えてもらえれば大丈夫です。今回は競馬新聞についてはそこまで詳しく説明しないので、もし競馬新聞がそもそも何なのか、またどういう種類があるのかを知りたい、という方は以下のページで説明しています。ぜひご覧ください。
また、スポーツ紙と専門紙がありますが、どちらも基本的な情報は変わらないためそのまま今回のページの内容を応用できます。また、電子版の競馬新聞でも使えるサイトもあるので、電子版しか使わないという方もぜひご覧ください。
競馬新聞の見方
出馬表
これは研究ニュースというサイトの競馬新聞の出馬表です。出馬表とはそのレースに何という馬が出るのかを説明した表です。ここには馬に関する基本情報が掲載されています。
①レース名・開催場名
一番右の文字はレース名を示しています。「○○特別」や「○○ステークス」という名前がつけられたレースと「3歳以上1勝クラス」のようにクラス名だけのものもあります。
②距離・コースレコード
①の下の欄は距離とコースレコードを示しています。また、競馬場によって右回りか左回りかが異なり中央競馬全10場では、東京・中京・新潟が左回りでそれ以外が右回りです。さらに、このコースでの全レースの中でのレコードタイムも示されています。
③馬名欄
続いて、馬名がたくさん書かれた欄に目を移します。1頭につき1列ずつ縦に紹介されています。
馬名欄では各馬の情報が分かります。
「馬番・枠番」には各馬に割り振られた枠と馬番が表示されています。枠は最大で8つ、馬番は競馬場により異なりますが、最大の18個になります。つまり、全部の馬番が埋まると1枠1番から8枠18番までの馬番が割り振られるのです。
「プロフィール欄」では、馬名、父、母、母の父の馬名、さらに毛色・性別・年齢・産地・生年月日・生産者が分かります。これらの情報から距離適性や馬場の適性、素質などを想定することができます。
④騎手・斤量
ここには馬に乗る騎手の情報が示されています。「重量」は騎手の負担重量が示され、これはレースによって変わります。また、騎手名やリーディングの順位、その騎手がこれまでにその馬に乗ったときの成績が分かります。
⑤予想欄
ここには競馬新聞の記者の予想が示されています。新聞により多少異なりますが以下のように表示されることが基本です。
◎【本命】最も勝つ確率が高いと思う馬。
○【対抗】本命に対抗できると思う馬。
▲【単穴】勝つ能力があると思われる、3番目に注目したい馬。
△【連下】2着の可能性があると思う馬。
(引用元:https://kenkyunews.jp/read/174/)
本命・対抗・単穴は出走馬のうち一頭につけられ、連下は複数頭につけられることが多いです。また、時折☆などで要チェックの馬を示すこともあります。また「レイティング」はこれまでの競走成績から競走馬の能力を数値化したものです。「展開予想」の文字と矢印は以下のような意味を持ちます。
逃 逃げ馬。スタートから先頭を走る馬。
先 先行馬。先頭から2~4番手の位置から抜け出す馬。
差 差し馬。先行する馬の後ろに位置し、最後に差してくる馬。
追 追い込み馬。後方待機から直線勝負にかける馬。
(引用元:https://kenkyunews.jp/read/174/)
⑥所属厩舎・馬主
ここでは、馬が所属している厩舎と馬を所有している馬主を示しています。
⑦成績欄①
ここでは、馬のこれまでの競走成績が簡単に分かります。
「全成績」はこれまで走ってきた全レースの結果で、左から1着・2着・3着・着外の順番になっています。「逃先差追」は連対したレースでの馬の脚質を示しています(連対:2着までに入ること)。連帯するということは好走するということなので、ここに載っている脚質通りに走れれば好走できるということになります。「(ダ)1200」などの欄ではこれまでのレースでのそのコースでの最高タイムを示しています。例えば「(ダ)1200」ならダート1200mの最高タイムとなります。「千二」などはその距離での成績を表しています。「千二」なら1200m、「千四」なら1400mです。
⑧成績欄②
これまでのその馬の競走成績を最近5走分掲載しています。上が最新か、下が最新かは紙面によって異なりますが、この新聞では下が最新になっています。この欄を見ることで前走との間隔やこれまでの相手関係、そしてもちろん成績が分かります。
1段目:開催日・場・
そのレースの開催日と競馬場を示しています。
2段目:レース名、クラス、着順
レース名とそのレースのクラス(G1、G2、G3、オープンなど)、そのレースでの着順を示しています。なお、レース名は省略されることが多いので最初は注意が必要かもしれません。
3段目:人気、頭数、馬番
何頭立ての何番人気で何番で走ったかを示しています。
4段目:距離、馬場、タイム
そのレースの距離と芝かダートか、そして完走タイムを示しています。
5段目:負担重量、騎乗騎手
負担重量(斤量)が何キロだったのか、また誰が騎乗したのかを示しています。
斤量は、定量戦という全馬決められた重量の時もあれば、ハンデ戦というレースによって変わる馬の成績に応じた重量の時もあります。特にハンデ戦の時に重い重量を背負っていた馬が良い成績を残していると、その馬がより軽い重量で戦うレースでは結果を出しやすいと考えることができます。
6段目:ペース、コーナー通過順
レースのペースがどうだったのかと、各コーナーを通過するときに何番手にいたのかを示しています。レースのペースは、スローペース、ミドルペース、ハイペースの3つに分けられ、競馬新聞ではそれぞれSM、Hと略して表記されます。
7段目:最初の3ハロンと最後の3ハロンのタイム、着差
ハロンとは競馬の距離を表す単位で、1ハロンは200mです。つまり、スタートしてから600mのタイムとゴール前600mのタイムが表記されています。このタイムによってばてていないか、また掛かっていないかを判断することができます。「掛かる」とは騎手がペースを抑えようとしても暴走してしまうことです。また、着差は1着馬と何秒差でゴールしたかを示しています。(その馬が1着の場合は2着馬との差を表記)。もし、着順が悪くてもタイム差が0秒0や0秒1など僅差であれば着順を悲観する必要はありません。
8段目:馬体重、レース内容
数字は馬体重を示しています。前後のレースより大幅な増減があったときにうまく走れているかなどに注目する必要があるでしょう。レース内容は3文字や4文字で短く表されます。勝った時はポジティブなコメントになりますが、惨敗したときはやはりネガティブなコメントになります。
9段目:馬名
1着の場合は2着馬、2着以下の場合は1着馬の馬名が表記されます。
まとめ
今回は競馬新聞の中でも最も重要な出馬表の見方について詳しく紹介しました。もちろん、競馬新聞には他にも様々なコンテンツがあります。特に、調教や予想情報・予想印は競馬新聞には必須の内容です。興味があれば、それらについて詳しく解説している記事もご覧ください!